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衝動泣き

 「涙が流れる」という衝動は
 
 それだけ心が
 動きやすく出来ているってことで。
 それだけ心が
 誰かに向いているってことで。

 どれだけ優しいのかってのが
 よくわかるんだと思うのです。

 涙を惜しげなく
 流せる人間になれたら
 過去の苦しみ
 しっかり流せるんじゃないかと
 思うのです。

 不肖長岡です。

★★★

気が付けば。
 
何の武器も持たずに
飛び込んだ医療現場での仕事も
もう丸10年。

よくもまあ
続けてこれたなあと。

そんなに真面目でもないし
仕事人間でもないんですよ。そもそも。

なんで
こんなにちゃんとしてしまったんでしょうね?

いやいや。
ちゃんとはしていないんですけど。

月日の流れは
自分ではなかなか気付けないんですが
気付かしてくれるのは
やはり子どもたちだったりします。

そりゃそうなんです。
初めて会ったのが
小学5年生の子どもでも
今年大学四年生ですからね…。

暫く会っていないと
本当にわからんのですよ。

子どもにとっては
この不細工なおっさんは
一向に変わって見えないんでしょうけど。

「せんせ!!」

野太い声で
某をちょっと見下ろすような長身の男が
声をかけてきました。

(誰やねん…。ここ千葉やぞ。)

小児科にいる某にとって
大人と接するのは
基本両親なわけですから

そうでないとすると
どこかでお会いした人ってことになるんですが

ここは千葉なんで
そうそうそういう人はいないわけですね。

「おお・・。久しぶりだな」
(ってか誰だマジで…。)

冷たいわけじゃないんですよ。ええ。

一か月で200人近くと接見しますからね
一年間で2000人越えします。

脳みそは普通よりも下なんで
当然ワーキングメモリーも標準装備。

余程のことがないと
カルテと照らし合わせないと名前と顔が一致しないし
更に
何年もあっていないと
分かるはずがないんです。

しかし。
セットになると一気に記憶がよみがえります。

「ご無沙汰してます。」

ママが登場すると合点承知の助。

おおお!!」になる。

随分大人になって
イケメン化したその青年は

わざわざ
高校受験合格の報告を
しに来てくれたわけですよ。

それも「偏差値69」なんていう
超難関校の合格でした。

「せんせのお陰です…」
ボロボロ泣くのはママの方で。

その涙の理由は
某と彼にしか分からんかもしれません。

5年前。

「ADHD」「LD」という

発達障がいの診断を受けた子どもが
某の診察室訪れました。

確かに…。

落ち着きはないし
言葉は荒れていて
自信などゴミ箱に捨ててやったぜ的な
子どもでした。

学校の先生もお手上げ。
更に
母親は彼の言動に振り回され
心身疲労困憊状態。

教育センターからは
「来年から特別支援への転校」
が言い渡され

その判定への受容が出来ないことが
某への相談内容でした。

そもそもです。

なんですか?発達障がいって。

某がそんなことを言うと
炎上しそうですが。
あえて常に思っていることを書きます。

たった一人の心理士や療法士が
簡単な検査を施し
そんでもってその判定をもって
ドクターが診断名を付ける。

それで
その子の人生はある程度決まるわけです。
ほとんどが
一回の検査です。
(某が知っているケース限定ですけど)

長くなるんで割愛しますが

某もばっちり当てはまるわけですよ。ええ。

小学校時代の某であれば
間違いなく
診断を受け特別支援への誘導を受けたですね。

だから違和感しかない。

確かに落ち着きないっすよ。
ママは大変だろうなあって同情もします。

が。がです。

子どもの言動には理由がある。

そうなる過程に
親は間違いなく影響を与えているはずなんです。

でも
親を叱責したところで
子どもは救えないこともよくわかってるんで
チームを組むんです。

子どもの未来を作るためのチームを。

チームだったら
喧嘩してもいいし
意見をぶつけ合ってもいい。

でも
決めた目的をブラさないってことだけ
しっかりやってりゃ
好転しないわけないんです。

そこなんですね。そこ。

大体「覚悟」できません。

人間って弱いですからね。
どこかで妥協しようとする。
どこかで誰かのせいにしようとする。

だから都合が悪くなると
来なくなるんです。

せっかく好転し始めていても
今までの文化的習慣や自己価値へ戻っていく。

だから一向に
状況は変わらない。

変わらないと「この子ダメな子」で納める。

発達障がいって言葉もです。

誰かが誰かのせいにするために
生まれた言葉なんじゃないかなって。思うんです。

だから某は真っ向から否定します。

お前は専門家じゃねえだろ!

って言われても

はい。そうですけど何か?」と答えます。

子どもなんてみんな「問題児」ですよ。

大人の思い通りになる子どもなんているんですかね?

生まれたばかりの子どもに

「ねえ。泣かないで。いい子だから」
って言って泣き止むんですかね?

言葉にできない思いを
「泣く」ってことで精一杯伝えてるのに
それを「ダメ!」って言うんですかね。

「問題児」の「問題」って

大人の都合に合わないっていう
「基準」からの「問題」であって

子ども自身はそんなこと
どうでもいいし
考えていないんですよ。

しかし診断は下る。

某は丸めてゴミ箱にドーン!です。

5年ぶりに会った彼の場合も
あの時。
例に漏れず
ドーン!しました。

最初は疑い200%だったママに
彼の
家庭内でのいいところを説明してもらいました。

一番先にご飯を食べ終わる。
とてもおいしそうに食べる。
自分以外の食器もシンクまで運ぶ。
気が向いた時のお手伝いの集中は凄い。
喧嘩は多いが弟に優しい。
私に優しい…。

5年前のカルテには
こう記されてました。

「ねえ。この子ダメな子なんですか?」

某は真剣に聞きます。

命がけで生んで
命がけで育ててきた
疲れ果てた「母親」の心に問います。

誰一人として
首を横に振る「母親」はいません。

「じゃあ。それでいいじゃないですか。」

もうこの時点で
某が捨てた診断書を
拾い上げる母親はいません。

その後も
ひと悶着もふた悶着も
あったみたいですけど

いつの日からか彼にはスイッチが入った。

猛烈に勉強が出来るようになって
あっという間に学年トップに。

同時に
学校内での生活における
問題行動は皆無に。

そんでもって難関校を突破。

あの日。
某がゴミ箱にドーン!しなければ
今頃彼はどんな人生を歩んでいたんでしょう。

ママのあの顔は
生まれていたんでしょうか?

某は医者じゃありません。
頭もよくないし
難しいことはわかりません。

でも
人が生きるってことは
どういうことなんだってことぐらいは

大声で叫ぶ自信があります。

一人の人生は
誰かが決めるんじゃない。

一人の人生は
その人自身が決める権利がある。

そして
誰もが幸せに生きる権利がある。

某はそう思うのです。

何が幸せかってのを
歪んで捉えていると
人生そのものが歪んでしまう。

自分本位で
人を傷つけることでしか
自分の守れない人間になってしまう。

自分の利益を追求し
その為であれば
他人を不幸にすることも厭わない
人間になってしまう。

そんな子どもたちがまた親になり
そういう子どもたちを育てる。

歪んだ社会に
未来なんてない。

某は情けない大人ですが
「こんな社会だけどすまんね」とは
口が裂けても言いたくない。

子どもたちには
未来に希望を持ってほしい。

幸せに向かって生きてほしい。

ただ
ただそれだけです。

お前は才能の塊だ。
 お前みたいなおもしれえ奴を見たことないわー。

彼が覚えている
某が初めて彼に言った言葉なんだそうです。

危なっかしいことしかしてませんね。

でも
たった一言で
人の人生は好転できるのかもしれません。

薬なんかじゃなく
その命そのものを「承認」することで

誰もが「生きる」と「活きる」
気付くんだと思うのです。

あの日。
診断書を捨てなかった
彼の人生を想像してから
それを書き消して
目の前の彼を見たとたん。

40過ぎのおっさんの涙腺は
見事に崩壊するのでありました。

他人の為には崩壊する涙腺も
某本人の為には崩壊してくれません。

なので
過去が流れていかないのかもしれません。

そろそろ
流していいのではないかと
思ったりしました。

某は無力です。そして無能です。

最近も一人の青年にそう言われました。
その通りなので
反論もしません。

しかしです。

無力で無能な人間であっても
誰かに関わってさえいれば
誰かの幸せをガチで願っていれば

喜びの涙は流れるのです。

★★★

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